オスグッド
オスグッド


に痛みが発症する骨端症の一つに、オスグッド病(症)が有ります。当院にも激しいスポーツをしている子供達が、この痛みによって来院するケースは多くみられ、今回取り上げてみました。
オスグットは成長時に起こる痛みで、おおよそ男子で18歳・女子で16歳位までの子供達に起こります。しかも、日常生活の動作ではあまり起こる事は無く、激しい運動(特にダッシュ・ジャンプ等)をする競技で起こし易い症状です。
(原因)
①成長段階の子供(おおよそ、小学高学年~高校2・3年生)
②短期間の間に、身長が伸びている
③激しい運動をしている(特に走る・ジャンプが多い運動)
④元々体が固い
⑤運動前後でストレッチをあまりやらない
以上が主な原因となりますが、外傷性の痛みではない為①~⑤に当てはまらなくとも、何時痛みが発症するか分りません。
(病態)
上記②から起こる事は、短期間の身長の伸びから、骨と筋肉の伸びがアンバランスになっている事が一つ考えられます。さらに追求すると、骨の伸びが先行している状態です。それに輪をかけて、運動によって筋肉に疲労を起こした状態で柔軟性が低下していると、股関節(足の付け根)の部分から始まった筋肉(大腿四頭筋)が膝関節(お皿の下:正式には脛骨粗面)に付きますが、長くなった骨と伸びが悪くなった筋肉とで、くっついている部分が剥がれてめくれてしまう現象が起きてしまいます。
(治療)
痛みが発症しての急性期では、まずは患部の安静を保たせてアイシングを行います。サポーター等で患部を保護し、急性症状が緩和されてきたら、太もも前の筋肉のストレッチ等を行い柔軟性を作っていきます。患部の早期回復・筋肉の疲労回復を目的に酸素カプセルに入る事も回復を早めます。
数週間~数か月と回復には個人差が有りますが、しっかりとしたプログラムの中で治療を行えば早期に競技に復帰出来ます。
競技に復帰してからは、患部のケアーは怠ってはいけません。患部のアイシング、筋肉のストレッチは重要です。身長が伸びている間は、痛みを繰り返すケースも少なく有りません。
実は、我が息子(小学6年生)が、右足にオスグッドの痛みが発症してしまいました。体が固いのは把握していたのですが、ダッシュの途中に突然痛みを訴えビックリしたと同時に、私の観察の甘さに情けなさと落胆とした気持ちとなっています。原因としては、上記の5項目すべてに当てはまっていました。現在はやれる事とやれない事に分けて、プレーを続けながら早期回復を目指して治療をしています。