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足首の捻挫(足関節捻挫)

足首の捻挫(足関節捻挫)

捻挫。良く聞く言葉です。"捻挫だから大丈夫"と、軽く考えてしまいがちです。しかし、損傷の度合いによっては重度の損傷もあり、適切な処置をしないでいると何時までも痛みが治まらないケースもあります。

●捻挫の起こり方
 スポーツの中でジャンプ後の着地で人の足に乗ってしまったり、グラウンドのくぼみや芝生に足をとられて、足首を捻ってしまうことがあります。足首の捻挫は、スポーツで起こる最も多い「けが」の一つです。

●捻挫の分類
 捻挫とは、関節を支えている靭帯を損傷する事です。靭帯の損傷程度によって、捻挫の程度を三つに分けて考えます。Ⅰ度は3本の靭帯(前距腓靭帯・後距腓靭帯・踵腓靭帯)のいずれかが少し伸びた状態・Ⅱ度は3本の靭帯のうちの1本が切れた状態・Ⅲ度は3本の靭帯の2本が完全に切れた状態・3本全部の靭帯が切れた場合は捻挫では無く脱臼になります。

●捻挫の症状
 足首の捻挫は、人間の身体の構造上足首を内側に捻って起こる事がほとんどです。その為、足首の外側の靭帯を痛める事になります。外くるぶしの前や下に痛みがあり、腫れが出てきます。また、同じ部位に指で押さえると痛みが出ます。受傷後に体重がかけられない、腫れが強い、内出血が見られるなどの症状が有る場合には重症化が疑われます。(特にⅡ度Ⅲ度では、明らかに紫色に内出血が出てきます)

●捻挫の治療
 負傷時は、R.I.C.E処置を行います。(Rest:安静・Ice:冷却・Compression:圧迫・Elevation:挙上)
損傷の程度に応じて進めていきますが、重症・軽傷にかかわらずまずは腫脹と疼痛の軽減を目的とします。
Ⅰ度(48時間~72時間のアイシング。患部の安静を保持する為にU字キャスト・テーピンング・サポーターでの固定を行います)おおよそ1週間で治癒。
Ⅱ度(48時間~72時間のアイシング。患部の安静を保持する為にU字キャスト・シーネ固定を行います)平均3週間で治癒。
Ⅲ度(48時間~72時間のアイシング。それでも腫脹の軽減が見られない場合は、温冷交代療法を行います。スポーツ選手では競技の日程状況によっては、手術が適用される事もありますが、基本的には保存療法を行いシーネ・ギブス固定を行います)6~12週間で治癒。

●スポーツ・日常生活復帰までのリハビリテーション
 ①負傷・固定をして固くなった関節(足首回り)を柔らかくし動きを良くする。(タオルギャザーなど)
 ②足首周囲の筋肉を鍛え、衰えた筋力を取り戻す。(ゴムチューブトレーニングなど)
 ③身体のバランスを整える。(バランスボールトレーニングなど)
 ④各競技に応じた実践練習(ダッシュ・ストップ・サイドステップ・ジャンプ等)
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P1040523.jpgP1040515.jpg痛みを我慢して、早期に競技復帰しても良い事はありません。負傷後にどのカテゴリーの損傷なのかを把握し、段階を置いて治療・リハビリへと進めて行く事が大変重要となります。


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