ジュニア期における踵の痛み

小学生から中学生にかけて(男の子に多い)、激しい運動を続けているうちに踵の痛みを訴える事があります。これは子供特有の踵骨骨端症が疑われます。別名シーバー病とも言いますが、成長期における足の障害の1つです。1回の外力で痛くなるのではなく、繰り返しの刺激で痛みが出てきます。痛みのメカニズムとしては、①ふくらはぎの筋肉が硬くなり、アキレス腱によって踵が引っ張られてしまう。②足の裏の筋肉が硬くなり足底筋腱膜によって踵が引っ張られてしまう。③スパイクからの突き上げが足全体に加わってしまう。④運動によって繰り返しの衝撃が踵に加わってしまう。これらが絡み合って痛みの症状が発症します。治療としては、患部のアイシング・足底板(クッション入りのサポーター)の使用・周囲筋肉のストレッチ・電気療法・テーピング等を症状に合わせて行い、場合によっては数日間の安静が必要になる事も有ります。以後の成長には全く問題はありませんが、早期の対処が必要です。